手紙の頭語と結語には決まった組み合わせがあります。
その中でもよく使われるのが、「拝啓」と「敬具」です。
それぞれどのような意味で、どの位置に書けばいいのでしょう。
縦書き、横書きなどビジネス文書について拝啓と敬具の書き方をご紹介します。
拝啓敬具の意味とは?
拝啓・敬具を書く前にそれぞれの読み方や意味について確認しておきましょう。
拝啓と敬具の読み方は?
拝啓と敬具、それぞれの読み方はこのようになります。
・拝啓・・・はいけい
・敬具・・・けいぐ
拝啓の意味とは?
拝啓は「拝」と「啓」という二文字からできていますので、それぞれ分けてみましょう。
・拝・・・おじぎをする(頭を垂れておがむ)
・啓・・・述べる、申し上げる
「拝啓」はおじぎをして申し上げるということ、「謹んで申し上げる」という意味になります。
敬具の意味とは?
敬具も同様に「敬」と「具」に分けてみてみます。
・敬・・・うやまう、つつしむ
・具・・・ととのえる
「敬具」もまた「謹んで申し上げる(申し上げました)」という意味になります。
※女性は「かしこ」としてもOK
拝啓敬具を書く位置はどこ?
拝啓と敬具は必ずセットで使いますが、そのときに迷うのが書く位置です。
縦書きと横書き、また「記」としるすお知らせのようなビジネス文書の場合に分けてご紹介します。
縦書きの場合
はじめに縦書きの場合についてです。
拝啓の位置
縦書きでの拝啓を書く位置は、最初の行の上揃えでスペースを空けずに書きます。
その後に続く時候の挨拶などは改行しても改行しなくても構いません。
それは拝啓や敬具を書くのに厳密な決まりやルールがあるわけではないからです。
拝啓に続けて書く場合には、スペースを一文字分空けてから続けます。
また改行する場合には、改行後に一文字分下げて書き始めましょう。
敬具の位置
縦書きで敬具を書く位置は、下揃えにして後ろにスペースを一文字分空けます。
この一文字分のスペースを空けるのが一般的ですがスペースはあってもなくても構いません。
また敬具はこのような書き方であれば改行してもしなくても差し支えありません。
横書きの場合
次に横書きの場合についてです。
拝啓の位置
横書きでの拝啓を書く位置は、最初の行の左揃えスペースなしで書きます。
その後に続く時候の挨拶などは縦書き同様に改行してもしなくても構いません。
拝啓に続けて書く場合には、スペースを一文字分空けます。
また改行する場合には、改行後に一文字分下げて書き始めましょう。
敬具の位置
横書きでの敬具を書く位置は、右揃えにして後ろにスペースを一文字分空けます。
この一文字分のスペースは縦書き同様になくても構いません。
また改行して書くのが一般的ですが、改行しないで結びの後に右揃えで書いても差し支えありません。
拝啓敬具と記以上の書き方
ビジネス文書のお知らせなどの「拝啓」や「敬具」の位置についてご紹介します。
例えばで「事務所移転のお知らせ」のような場合です。
この場合は挨拶文までを「拝啓」と「敬具」で囲み、本題は「記」と記したあとに改行して書きます。
お知らせすべき内容を書き終えたら改行して右揃えで「以上」とします。
全体の構成は下記のようになります。
頭語と結語の使い方や基本的な組み合わせ一覧